低スペックでもPCSX2が豪快に動く設定

PCSX2がかなり進化していたので設定を見直していこうと思います。
デフォルトのまま動かすとDQ8の初期村で40 FPSほどまで落ちますがスピードハックすると60維持したまま走り回れます。
バージョンはPCSX2 0.9.9.4962 (SVN 4964)

CPU Intel Core 2 Duo E8500 @ 3.8GHz
VGA Radeon HD 6850
Mem DDR2-800 4GB
OS Windows 7 64bit

このスペックは今となっては古いデュアルコアのCPUです。
いつのバージョンからかPCSX2はマルチコア対応なのでQuad以上推奨です。
ビデオカードは7000円程度で十分ですのでなるべくCPUにつぎ込みましょう。

プラグインよりも重要なのはエミュレーション設定

プラグインを色々試すことにより互換性が増すので重要なのは確かですが、デフォルト設定のままでも処理速度の変化はそうありません(極端なカスタマイズしなければ)。

取りあえずプレイできそうなプラグインを見つけたら次はエミュレーション設定を見直すことを薦めます。

PCSX2 設定メニュー

スピードハックの有用性

エミュレーション設定の項目は左からEE/IOP、VUsなど聞いたことのない英単語が並んでますが、初期設定のままで構いません。

今回設定するのは右から二番目のSpeedhackです。
最近のPCSX2は標準で日本語対応してくれてるので、初心者でも容易に扱えるようになっています。

設定項目の簡易説明

処理速度が速くなるかわりに互換性が落ちるのでゲームによってはおかしな描画になることもありますが、今回試したDQ8では問題ありませんでした。

全てにチェックを入れたところ、40 FPS → 60 FPSまで改善されました。
PCスペックに自信のない人は全てにチェックを入れてから再現性のテストをしてみるといいかと思います。

PCSX2 Speedhack


ここにチェックを入れるとスピードハックが有効になります。
チェックを入れただけではまだ変化はありません。

その他のHack


一部のゲーム(2Dで動くRPGなど)で大幅なスピードアップ。DQ8ではとくに変化なし。


0x81FC0のコードを使用しているゲームでループ処理をスキップさせる。DQ8では特に変化は感じられなかったが、入れたままにしておいてもOK。
テイルズシリーズなどの一部ゲームでフリーズした報告あり。


DVDの読み込み速度を高速化しロード時間の短縮。
有効にしてみると確かに街⇔フィールドの読み込み速度に差があった。
イメージをHDDから読み込んでるけど体感1.5倍ぐらい早くなった

microVU Hacks


描画(グラフィック)担当部分の設定。
処理速度の高速化と互換性の両立。
かなり軽くなるので基本的に常時ONにしておく。
テイルズシリーズなどの一部ゲームでフリーズした報告あり。


上記と同様、グラフィックやサウンドのバグの原因となる部分を改善する。
こちらも体感できるぐらいに処理速度が上がるのでチェック入れておいたほうが吉。
どのゲームで不具合が起きるかは未確認(PCSX2チーム)。


r4865から実装されたつい最近の機能。
マルチコアCPU使用時にチェックを入れることにより50%ほど高速化するとのこと。
デュアルコア以下ではゲームによっては早くなったり遅くなったりするので入れないほうが無難。

変化の大きいプロセッサ部分の調整

EEサイクルレートとVUサイクルスティーリングはパソコンでいうCPU部分のことで、PS2のCPUクロックを擬似的にダウンさせます。
低速CPUなパソコンで効果大ですが下げすぎるとフレームスキップしたみたいに描画が飛び飛びになります。

EE サイクルレートの設定 [非推奨]

このスライドバーを上げるとEmotionEngineのR5900コアCPUのクロックを下げる代わりに大きな高速化を行い、PS2ハードウェアの機能を最大限利用してないゲームの高速化に有用です。

  1. 通常のサイクルレート
    これは実機のPS2のEmotionEngineの速度に近いものです。
  2. EEのサイクルレートを約33%低下 オススメ!
    多くのゲームで互換性を維持したままある程度のスピードアップ出来ます。
  3. EEのサイクルレートを約50%低下
    中々の高速化が期待できますが *恐らく* FMVで音声の途切れる原因にもなります。

VU サイクルスティーリングの設定 [非推奨]

ここが一番速度アップしますがスライドバーを右に動かすと互換性や再現性が急激に落ちます。
ゲームにもよりますが1ランク上げるだけなら再現性を維持したまま高速化できると思います。
一番右までスライドすると完全にコマ送りになり実用性皆無です。

  1. VUサイクルスティーリング無効
    最も互換性の高い設定!
  2. 少しだけVUサイクルスティーリング実行 オススメ!
    互換性は下がりますがほとんどのゲームで若干の高速化します。
  3. 適度にVUサイクルスティーリング実行
    より互換性は下がりますがいくつかのゲームで大幅に高速化します。
  4. 限界までVUサイクルスティーリング実行
    画面のちらつきが発生し多くのゲームで速度の低下が起こるため有用性は限定的。

スピードハックまとめ

グラフィックプラグインで解像度を変更したりするよりも快適度の高いスピードハック。
ここを最適化すれば、最近のパソコンなら60 FPSを維持したままプレイ可能かと思います。

基本的にスピードハックで高速化処理を施し、グラフィックプラグインの設定で解像度を上げれば実機を超えた再現性が実現されます。
最近のパソコン事情ではマルチコア方面の進化しかなかったのでPCSX2がQuad以上対応してくれたことが一番大きい。

エミュレータのためにパソコンを新調するというのは本末転倒ですが、ここまで豪快に再現性も高くエミュレートしてくれると高性能なスペックで動かしてみたくなりますね。