PSP Vitaエミュレータ「Vita3K」の設定講座
PS Vitaエミュレータの中で最も完成度が高いのはVita3Kです。公式によって確認されているゲーム起動率は2.3~8.5%とまだまだ低くショックを受けますが、実際に試すと意外と動くみたいです。
Vita3KはBIOS不要プラグイン不要で扱いやすい作りになっていますがROMイメージの吸い出しだけが初心者にとって難関ではあります。
2018年から開発を始めたエミュレータなので気長に待ちましょう。プロジェクトチームは現在2人で進行しており5年以上はかかると思われます。
Vita3Kの必要ファイルと起動方法
インストール方法
1) 公式サイトからVita3Kをダウンロードします。Windows版かLinux版をOSに合わせて選びましょう。解凍先はお好みでどうぞ。
Vita3K – An Experimental PSVita Emulator ※外部リンク
2) Vita3KはC++言語で作られているためVisual C++ 2015-2019が必要になります。(32bit OSには対応していません)
vc_redist.x64.exe (64bit/直リン)
3) 続いてPS Vitaをエミュレートするためにファームウェアをダウンロードします。ファームウェアとはBIOSに近い仕組みでソニー公式により配布されています。
PlayStation®Vita / PlayStation®Vita TVシステムソフトウェアアップデート ※外部リンク
※ファームウェアのインストール方法は後ほど記述します。
起動方法
Vita3Kをダウンロードしてお好みのフォルダに解凍したら「Vita3K.exe」を探しましょう。起動すると以下のようなメッセージが表示されます。
Vita3Kはオープンソースで作られており、まだ開発段階なのでフィードバックやテストを歓迎します。開始するにはファームウェアをインストールしてください。参考までに(( https://vita3k.org/quickstart.html :: 起動ガイド ))は公式にあります。
どのゲームに対応しているか動作リストを確認してください。(投稿は歓迎です!)
- 商用ゲーム動作リスト (Compatibility List)
- 自作ゲーム動作リスト (Homebrew Compatibility List)
Discord:Vita3Kはこちらになります。またパトロン(金銭的支援者)も常時募集しています。
Vita3Kは著作権侵害を容認しません。必ずゲームソフトから吸い出してください。
Show next timeのチェックを外してCloseすれば次回から表示されません。ついでにCreate Userしてセーブデータを作成しておきましょう。名前は何でも構いません。
ファームウェアをインストール
次にファームウェアをインストールします。
※メニューが表示されない場合はカーソルを黒帯のところまで移動してみてください。
左上のタブFileからInstall Firmwareを選択して、先ほどソニー公式からダウンロードしたファームウェア「PSVUPDAT.PUP」を開きます。
おおよそ10~20秒ぐらいでインストールが終わり3.73バージョンのインストールが終わったと画面中央に表示されます。
ファームウェアはもう必要ないので削除して構いません。Delete the firmwareにチェックを入れると自動で削除してくれます。
メニューを一部日本語化
Vita3Kのメニューを一部だけ日本語化できます。
画面2番目の項目Settingsを選択したあとに画面中央に現れるStartで開始しましょう。
画面3番目のLanguageを選択すると多くの言語が表示されるページにたどり着きます。日本語はページ最上部にあると思います。
部分的なメニューだけ日本語化できますので少し使い勝手が若干よくなります。
吸い出し方法
PS Vitaを改造してCFWをインストールすることで吸い出せるようになります。ROMの吸い出し方法は他ブログ様で詳しく紹介されています。
【VITA改造】2020年 最新 CFW(HENkaku)導入済みのVitaでROMの吸出し、バックアップ方法 Vitamin編 Vpk
推奨PCスペック
Vita3Kはまだ開発中で最適化されていないこともあり現段階での推奨スペックはそこまで参考にならないと思います。
PS VitaはおおよそWiiに近いハード性能と考えられておりWiiエミュレータを動かすための必要なスペックを見ていくと分かりやすいです。
対応OS | Windows/Linux/Mac ※64bit版のみ使用してください |
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推奨CPU | Intel Core i3 10100以上 (3.6GHz 4コア8スレッド) AMD Ryzen 3 3100以上 (3.6GHz 4コア8スレッド) |
推奨GPU | NVIDIA GeForce GTX 750 Ti以上 ※軽いゲームならAPU内蔵のVega 11でも可 ※Intel内蔵GPUは未調査 |
Vita3Kのレビュー
完成度 | |
---|---|
コスト | フリーソフト(無料) |
日本語 | 一部対応 |
BIOS | 不要 |
プラグイン | 不要 |
Vita3K公式 | Vita3K公式サイト |
誰も挑戦しなかったPS Vitaのエミュレータ開発に最初に名乗り出たのがVita3Kです。2018年1月から開始されて5月時点でいくつかの市販ゲームソフトが動作するようになりました。
オープンソースで作られており、速度は緩やかではありますが誰でも参加できる特徴があり長期的に開発が継続することがオープンソースのメリットです。
現在はまだ開発段階ということでエミュレータ便利機能などは後回しにしてゲームソフト起動率の向上に専念しています。
ゲーム完走率は2.3%
Vita3K開発チームが作成したCompatibility Listによると2021年4月時点で2.3%のゲームソフトが開始からクリアまで不自由なくプレイできたと確認されています。
やや問題はあるがプレイできるゲームが6.2%、早い段階でバグが発生して進めなくなるゲームが7.6%あり開発がスタートしたばかりのエミュレータということが分かります。
※あくまで公式で確認されているリストですので実際にプレイした人の報告によると他にも完走したゲームがあるらしく試してみる価値はあります。
パトロンと開発者求む
近年のエミュレータ開発はパトロン(金銭的支援)を受けることでゲームソフトなど必要機材を取り揃えやすくなり昔より高速に研究が進むようになりました。
パトロンが多ければ多いほど機材が揃い作者のやる気も上がることで開発者も増えます。ユーザーにもメリットはありますが日本では寄付文化が浸透していないため国産ゲームソフトは後回しにされやすい理由もあります。
Vita3Kではパトロンがいまだ少なく他の活発的なエミュレータと比較するとPS Vita自体の人気のなさが伺えます。
BIOSやプラグインは不要でメニューも日本語化できるため特に難しいところはなく今後に期待できるエミュレータです。