スマホ版PS2エミュレータにライバル登場 その名もAetherSX2
スマホ版のPS2エミュレータは今までDamonPS2一つしかなく高画質で遊ぶにはお金を支払う必要がありました。プレイ可能ゲーム数90%、完全動作ゲーム数は20%あるので優秀なんですがPCSX2と比較すると物足りなさを感じます。
そんな中、3週間ほど前から新たな動きがありPCSX2チームと協力してスマホ版PS2エミュレータを開発すると言うのです!これには期待せざるを得ません。そして先日AetherSX2がリリースされました。
遊ぶための準備
まず最初にBIOSイメージを用意する必要があります。これらは付属するわけではないため自分で用意してください。
次にAetherSX2本体をダウンロードします。Google Playストア以外で配布されているものは偽物なので注意してください。
必要スペック
Androidプラットフォームで動作するように開発されているためAndroidスマホが必要です。また、それなりにハイエンドデバイスを用意してください。少なくともSnapdragon 845と同程度を推奨しています。
Snapdragon 845搭載スマホ |
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もしくはBig4コア(Cortex-A75以上)であればそれなりに遊ぶことができるでしょう。Big2コアの場合はマルチスレッドVUを無効にしてください。
2018年以降に販売されたスマホであればおそらく問題ありません。お手元のスマホ性能が気になる方はGeekbench 5で確認してみましょう。
シングル性能500以上ある4コアであればPS2エミュレータを快適に動かすことができます。
誕生秘話: 立ちはだかるライセンス問題
DemonPS2がある現状で新しいPS2エミュレータ開発者が出現したことに最初は懐疑的でした。PCSX2のライセンス問題だけでなくそれらのプログラムを悪用する可能性もあるからです。
非常に慎重にアプローチする必要がありましたが、開発者は非常に友好的で残りの障壁とそれを克服する道について話し合いを厭わず協力してくれます。
PCSX2が使用しているライセンスとしてGPLおよびLGPLライセンスがどのように関係しているか説明することにしました。PCSX2 1.7でプラグインが統合されたので作成者の許可を得てLGPLに再ライセンスしましたが一部残っているのもあります。
- PPSSPPからのいくつかのデバッガコード
- OSD(言語)に使用されているFreeTypeライブラリ
- ビデオデコードに使用されているlibmpeg2
AetherSX2開発者であるTahlreth氏とこれらの懸念についてPCSX2チームは連絡をとりあい十分に話し合った結果、残りはlibmpeg2だけになりました。
AetherSX2は独自のOSDを使用するためFreeTypeコードを必要としません。
PCSX2開発チームも絶賛
さらにスマホ版開発者は非常に親切でエミュレータ初期のアルファ版を送ってくれました。それはPCSX2開発チームのほとんどが予想していたよりもうまく動作したのです。
AndroidでPCSX2を必要としているすべての人にこれをお勧めできることを本当に楽しみにしています。なによりこれが無料で遊べるということに感謝します。
AetherSX2に関して虚偽の情報や成り済まして偽物を流す人がいるので注意してください。AetherSX2はGoogle Playストア以外では配布予定はありません。
PS2ソフト入手と各種エミュレータ解説
2002年からPS2エミュレータの開発が始まり4年が経過するころイントロが動作するようになりました。PS2はメモリ帯域が化け物級になっておりエミュレータで再現することは不可能かと思われていましたが、実際はメモリよりさらに高速なCPUキャッシュに載せて計算すれば良いだけなのです。
今でこそ高性能なエミュレータとして有名なPCSX2ですが当時はPS2を再現することは厳しいと思われていた時代です。PCスペックの向上とともに即座にマルチコアに対応してさまざまな問題も一瞬で解決した最強のPS2エミュレータです。
PS2エミュレータ | 完成度 | BIOS | プラグイン | 日本語 | RetroArch |
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★★★ | 必要 | 必要 | O | O |
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★★☆ | 不要 | 不要 | X | O |
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