Ryzen7000のパフォーマンスは12900Kより31%高速らしい
AMDの公式発表によるとRyzen7000のマルチ性能は12900Kより31%高速になるそうです。23日にアップロードされたCOMPTEX2022の記事からも確認できます。
ただしこの発表はコア/スレッド数が異なるため妥当な結果とも言えます。12900Kに対してRyzen7000はスレッド数が33%多く積まれているからです。
またCore i9-12900Kは16コアのうち半数をスモールコアで占めていることも残念な点です。デスクトップユーザーとしてはパワーコア対決を見てみたいところ。
今秋に発売予定のZen4
AMD Ryzen 7000シリーズ"Raphael"はアーキテクチャを完全に一新したZen4を搭載し、従来より大きくパフォーマンスが向上しています。
アーキテクチャの変更によりシングル性能が15%向上したこと、そして5nmプロセスに細分化された恩恵もあり5GHzを越えるクロックを可能にしました。
AMDがCOMPUTEX2022で行った公式発表やCES2022のZen4前情報をまとめると以下のようになります。
Zen4デスクトップCPUの特徴
1 | 最大16コア32スレッド |
---|---|
2 | IPCが改善されシングル性能15%向上 |
3 | TSMC 5nmプロセスノード |
4 | AM5(LGA1718)ソケットサポート |
5 | DDR5メモリのデュアルチャネル対応 |
6 | TDP105-120W (最大170W) |
7 | GPUコアRDNA2搭載 |
■大きく変わる点
Zen4からグラフィック機能(RDNA2)が標準搭載されHDMI2.1およびDP1.4に対応した画面出力が可能になります。
■消費電力
不安点としては最大TDP170Wに達すると空冷クーラーでは冷却が間に合わなくなることです。AMD公式も120W以上は水冷クーラーを推奨しています。
今後発表されるX670チップセットは更なるパフォーマンスを引き出せるため、ソケットが変わるこのタイミングは水冷に乗り換える良い機会なのかもしれません。
ライバルCPUと比較
今回のデモではクロック周波数がIntelに匹敵することを証明しました。Ghostwire:Tokyo実行時に5.5GHzで動作しています。
Core i9-12900Kは5.2GHzに到達するためTDP240W必要なことを考えると、TDP170Wで動作するZen4は素晴らしいの一言です。
またレンダリングデモの展示ではCore i9-12900Kに対して31%高速なパフォーマンスを示しています。ただしコア/スレッドが同数ではないことに注意してください。
DDR4サポートの違い
CPUパフォーマンスも重要ですがDDR4メモリがいつまでサポートされるのか気になるところ。どのタイミングでDDR5に移行しようか迷っているユーザーも多いと思います。
残念なことにZen4からDDR4はサポートされなくなります。それに対してIntelはAlder Lake以降もDDR4をサポートすると発表しています。
現状ではDDR5に乗り換えるメリットはありませんが将来性で見ればもちろんDDR5にすべきです。サポートの違いが今後どう影響してくるのか注目しています。
CPU | Ryzen 7000 | Ryzen 9 5950X |
Core i9 12900K |
---|---|---|---|
プロセス | 5 nm | 7 nm | 10 nm++ |
アーキテクチャ | Zen 4 | Zen 3 | Alder Lake |
コア/スレッド | 16/32 | 16/32 | 16/24 |
クロック数 | 5.5? GHz | 3.4-4.9 GHz | 3.2-5.2 GHz |
ソケット | AM5 | AM4 | LGA1700 |
対応メモリ | DDR5-5200 | DDR4-3200 | DDR4-3200 DDR5-4800 |
TDP | 120-170 W | 105 W | 125-241 W |
グラフィック | 〇 | × | 〇 |