Xbox360エミュレータの完成度は20%【PC版】
解析が難しいことで有名なXbox360エミュレータですがXeniaが2018年頃から急成長して現在では約2割のソフトが完走できたと報告されています。
Vulkanに対応したグラフィックボードをお持ちならば高画質で遊べるようになり多くの人に注目されています。
Xbox360ソフトの入手とエミュ機能解説
別名ブラックボックスとも揶揄されるXbox360はハードの詳細もあまりオープンされていないため解析が難航してエミュレータ開発も非常に時間のかかる作業でした。
2013年からXboxエミュレータ開発プロジェクトが開始されましたが当初はGPUの再現がうまくいかず時間だけが過ぎていく中、2018年に新たな開発者が加わったことでXbox360のGPUおよびメモリーの解析に成功してエミュレータ開発も大幅に前進します。
進化したXeniaは高速でグラフィック描画することが可能になり今では豪快な動作をするエミュレータとして認識されています。Vulkanにも対応したことで実機より高画質でプレイできます。
Xbox360エミュレータ | 完成度 | BIOS | プラグイン | 日本語 | RetroArch |
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Xenia | 不要 | 不要 | X | X | |
Xbox360 Games | エミュレータで遊ぶためのXbox360ソフトを入手 |
Xeniaのレビュー
公式スクリーンショット | |
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完成度 | |
コスト | フリーソフト(無料) |
対応OS | Windows 10/Linux/ ※64bit版のみ使用してください |
推奨CPU | Intel Core i3 10100以上 (3.6GHz 4コア8スレッド) AMD Ryzen 3 3100以上 (3.6GHz 4コア8スレッド) |
推奨GPU | NVIDIA GeForce GTX 1650以上 ※APUでも動作はしますが重い ※Intel内蔵GPUは未調査 |
メモリー | 8GB以上 |
日本語 | 非対応 |
BIOS | 不要 |
プラグイン | 不要 |
エミュ公式 | Xenia公式サイト |
解説ページ | Xeniaの使い方<初心者向け設定講座> |
Xeniaは2013年から開発が始まったプロジェクトで世界で最初に市販ゲームが動作したXbox360のエミュレータでもあります。ブラックボックスとも言われるXbox360の解析は非常に難航してその中でもGPU部分の再現に多くの時間を必要としました。
それから5年後、新たにエミュレータ開発者が加わったことによりGPUやメモリーの解析が急速に進みXbox360再現精度の向上に成功します。その恩恵もあり公式の動作リストによると約2割のゲームがクリアまで遊べるまで成長しました。
標準で高画質可能
エミュレータ独自機能など設定項目が少ないため初心者でも容易に扱うことができますし標準のままでも高画質で遊ぶことが可能でXbox360の性能の良さが伺えます。
ここ数年でパフォーマンスが急上昇したXeniaは処理速度も速く豪快に動作するようになりVulkan仕様に対応した描画によってXbox360エミュレータは実機と何ら違和感のない再現を楽しむことができます。
また、3倍にアップスケーリングも可能なのでハイエンドグラフィックボードを搭載しているPCをお持ちなら超高画質の世界を体感してみるのもいいかもしれません。
開発版:Canaryを試す価値あり
XeniaはMaster版とCanary版の2種類あり、Master版は安定動作する代わりにVulkanに対応したグラフィックボードが必要で、Canary版は開発段階のバージョンとなります。Vulkanに対応したGPUがない場合はDirect3D 12に対応したものを用意してください。
Canary版はテストバージョンみたいなもので安定のMaster版では描画バグが発生するゲームに対応していたり新機能の実装などもあります。
Xbox360のエミュレータは頻繁に開発されておりMaster版だけでは味気ないと感じるならば両方使ってみましょう。調べものをするときも「Xenia Master」や「Xenia Canary」などキーワードに含めたほうがいい結果にたどり着けます。
Xbox360本体のスペックと成り立ち
CPU | Xenon 3.2GHz 3コア |
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GPU | ATi Graphics (Xenos) 500MHz |
メモリ | GDDR3 700MHz 512MB |
2006年2月4日に発売されたXbox 360(エックスボックス サンロクマル)はマイクロソフトが開発販売した家庭用ゲーム機です。Xboxで苦汁を飲まされたマイクロソフトですが諦めきれず更なるハイスペックを実現しての登場です。
前回はPS2発売日の一週間後に製品を発表するというタイミングの悪さを反省して今回は任天堂やソニーに先んじて発表をすることで牽制します。さらに全世界で大々的なプロモーション(CMなど)を行い多くの人に理解させることに成功。
最強の高画質グラフィック
当時としては珍しいフルHD解像度に完全対応しており他のゲーム機よりもはるかに優れるグラフィック性能を可能としています。またロード時間を短くするためにDVDドライブの読み込み速度も向上させるなど手を加えられています。
Xbox初代で悩まされた点としてゲームソフトの種類が少ないことですが今回は最初から数多くのゲームソフトメーカーと連携をしてソフト不足問題も解決しています。何よりスクウェアエニクスが参戦したことも日本市場を勝ち取るために大きな要因と考え勝利を確信します。
敗因は高すぎるスペック
スペックだけ見ると問題が無いように思えますがそのスペックが原因でXbox360は失敗してしまうのです。余りに急ぎ過ぎた発表のため高スペックが支障をきたし数多くの初期不良に悩まされる結果となりました。
高性能を小さく収めるために廃熱処理を犠牲にしたことで頻繁に熱暴走が発生して場合によってはハンダが溶ける温度に達することすらあります。マイクロソフトは無償修理で対応しましたが一般企業では倒産するレベルの赤字を叩き出してしまいました。