AMD FSR 3はフレームレートを2倍近くに引き上げると発表
GDC 2023にて行われたAMDの発表によってFSR 3のパフォーマンスが一部明らかになりました。フレーム補間技術を活用しゲームFPSを2倍に引き上げる可能性を示唆しています。
同じような技術はすでにNVIDIAが運用しているのですがGeForce RTX 4000世代しかサポートしておらず利用するには高い金額を支払う必要があります。
反対にAMD FSR 3は自由に利用可能でありFSR 2対応タイトルであれば簡単に組み込めるため、多くのグラフィックボードに恩恵が与えられる技術として期待されます。
ゲーム開発者におけるメリットや課題
今回のイベントではFSR 3 FidelityFX Super Resolutionを活用していくことを明らかにし、ゲーム開発者におけるメリットや課題についても語られました。
FSR 2ではフレームサンプル数より多くのピクセルを計算していますが、補間フレームを導入することでさらに多くピクセル生成できることに気づいたそうです。
1 | モーションベクターとAMD Fluid Motionで補間フレームを生成する。※モーションベクターとは前後のフレームでどれだけ動いたかを示すもの |
---|---|
2 | いくつかの課題はあるが、動き予測を高い精度で行うことがフレーム補間の鍵となる。 |
3 | FSR 2から追加の内部情報を活用可能である。 |
ゲーマーにとって高いフレームレートだけではなくレイテンシも可能な限り低くしたいことは同社も理解しており、どのように低遅延を実現するかが重要な焦点となります。
またFSR 2をサポートしているゲームタイトルであれば簡単に移行可能であり、必要に応じてオープンソースのMITライセンスも自由に利用できるようにすると発表されました。
Unreal Engine 5のデモを実行
肝心のゲームパフォーマンスを見ていくとFSR 2からおおよそ2倍の性能向上を目指していることがスクリーンからも分かります。
Unreal Engine 5デモを実行したところFSR 2が60 FPSだったのに対してFSR 3を有効にすると112 FPSまで跳ね上がり大いに期待が持てる技術です。
今回の発表ではリリースがいつになるかは明らかになっていませんが、海外メディアによると2023年前半(3~6月)になるのではないかと予想されています。