MSI Z790マザーボードの『限界突破』機能が割とスゴイ
MSIが開発しているIntel Z790マザーボードはLoadline Saturation機能を搭載しておりAlder LakeおよびRaptor Lake CPUの性能を最大まで引き上げることができます。
端的に言えば電圧を高めて活を入れる仕組みになります。CPUのオーバークロック耐性を自動的に調べてくれるのでユーザーは特に面倒なことをしません。
お手軽オーバークロック
MSIのZ790マザーボードに搭載されている新機能『Loadline Saturation』はBIOSから有効化できます。これはハイエンドZ790限定として搭載されました。
自動活入れ機能が搭載されているマザーボードは判明してる限り以下の通りです。第12世代および第13世代CPUに対して有効。
MSI MEG Z790 GODLIKE
MSI MEG Z790 ACE
MSI MPG Z790 CARBON WIFI
MSI MPG Z790I EDGE WIFI
MSI MPG Z790 EDGE WIFI
MSI MPG Z790 EDGE WIFI DDR4
MSI MAG Z790 TOMAHAWK WIFI
MSI MAG Z790 TOMAHAWK WIFI DDR4
無効と有効の大きな違い
新機能『Loadline Saturation』を使用しない場合、シングルコアやマルチコアに関係なくBIOSの電圧設定は1種類しか適用できません。
負荷をかけた時の必要な電圧はシングル/マルチ動作時で異なるにも関わらず、細かな調整ができないのでは最適なオーバークロックを楽しむことができません。
今回の活入れ機能はシングルコア/マルチコアや負荷率などさまざまな状況に応じて最適な設定を自動適用してくれることが大きな特徴です。
実際にどれぐらい性能が上がる?
※データ参照: Wccftech
CPU | Intel Core i5-13600K ( Max Turbo Frequency 5.1GHz) |
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Motherboard | MSI Z790 TOMAHAWK WIFI DDR4 |
CPU Cooler | MSI MEG CoreLiquid S360 (1.26v max for keeping CPU temperature under 100C) |
MSI Z790 + Intel Core i5-13600Kの構成でCPU Loadline Saturation機能を検証した一例がありますので紹介します。
有効にするとシングル6.1GHz、マルチ5.6GHzまでクロックが高められCinebench R23を完走可能です。ただしLoadline Calibration設定のModeによっても異なります。(やりすぎるとクラッシュする)
以下にベンチマークのスコア伸び率をグラフにします。
Cinebench R23 シングルスコア | |||
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Loadline Saturation有効 (6.1GHz) | +19% |
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デフォルト | 0% |
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Cinebench R23 マルチスコア | |||
Loadline Saturation有効 (5.6GHz) | +7% |
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デフォルト | 0% |
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Loadline Saturation機能によってシングルスコアは約20%近くもパフォーマンス向上しました。これは1コアのほうがオーバークロックしやすいからです。
シングルの上昇率で印象が薄くなりがちですがマルチスコアの7%向上も割と凄いと思います。面倒なBIOS設定を必要とせず気軽にOCを楽しめる機能ですね。
動画編集のようなマルチフル稼働させる用途よりもシングル性能重視になりがちなゲーム用途で活きる機能かもしれません。