Ryzen 9 6900HXでもインテルに追い付けません
2022年Q1に発売を予定しているノートPC(Zen3+ APU)のベンチマーク比較記事です。まさかインテルのノートPCがここまで強力だとは思いもしませんでした。
Zen3は高速なアーキテクチャではあるのですが作られたのはもう1年以上前になります。そのため最新アーキテクチャであるAlder Lakeに対して後れを取っています。
一世代前の5900HXと比較
Geekbench 5(Lenovo)ではRyzen 9 6900HXのスコアが掲載されておりシングル1,593、マルチ10,151ポイントを記録しています。
一世代前の5900HXの数値と比較するとシングル性能は12%向上しマルチ性能は32%も高速化していることが分かります。
クロック周波数がわずかに増加した効果もありますがそれ以上にマルチ性能が大幅向上していることに驚いています。
ライバル12900Hにボロ負け
GeekBench 5 | シングル性能 | マルチ性能 |
---|---|---|
Core i9-12900H | 1,917 +20.1% | 14,491 +42.8% |
Ryzen 9 6900HX | 1,593 | 10,151 |
Core i9-11900H | 1,544 | 8,616 |
Ryzen 9 5900HX | 1,501 | 8,425 |
Geekbench 5に掲載されているベンチマークスコアを並べて見ていきましょう。Core i9-12900Hのシングル性能は6900HXに対して20.1%上回っています。
マルチ性能に至ってはさらに大きく差が広がり12900Hの方が42.8%も高いマルチスコアを表示していることが分かりました。
ただしマルチ性能に関してはPコア/Eコアを大量に搭載している12900Hが高いスコアを叩き出して当たり前なので注目すべきポイントはシングル性能の差だと思います。
問題は消費電力
ここまで無敵の性能を見せつけてきたAlder LakeですがノートPCとして最も大きな欠点があります。
それはパフォーマンスを引き出すために多くの電力を消費するということです。最大電力は115Wに設定されておりRyzen 9 6900HXの2倍近くあります。
ノートPC本来の使い方であるバッテリー駆動ではとてもこのようなパワーを出すことはできませんし、ワットパフォーマンスの数値で比較をしたいところです。