ノート版Raptor Lake『Core i7-1370P』の性能リーク

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ノート版Raptor Lakeにあたる『Core i7-1370P』のスペックおよびベンチマーク性能がリークされました。旧世代1270Pと比較しておおよそ5~7%高速化したようです。

デスクトップ版の性能向上に比べるとノート版は全体的に穏やかに思えます。シングル性能に至っては旧世代とほぼ変わらず少々残念な結果。

参考までにノートでは3種類用意され『H』はTDP45Wのハイエンド型、『P』はTDP28Wの性能省エネ両立型、『U』はTDP9~15Wの省エネ特化型になります。

Core i7-1370Pの新旧スペック比較

仕様 Core i7-1370P Core i7-1270P
アーキテクチャ Raptor Lake Alder Lake
プロセス 10nm ESF 10nm
コア/スレッド 14(6+8) / 20 12(4+8) / 16
基本クロック 1.9GHz 2.2GHz
最大クロック 5.0GHz 4.8GHz
L3キャッシュ 24MB 18MB
GPU 96EU
TDP 28W

Core i7-1370Pはデスクトップ版Raptor Lakeと同じくパフォーマンスコアとスモールコアを組み合わせたハイブリット構成を特徴としたCPUになります。

旧世代Core i7-1270Pと比較するとパフォーマンスコアが2個増加され最大クロックも200MHz向上。さらにL3キャッシュも増量したことでパフォーマンスはかなり上がるはず。

しかしリークされたベンチマークスコアを見るとシングル性能は旧1270Pとそれほど変わらず、マルチ性能も5~7%向上とやや控えめの性能に留まっています。

ベンチマーク結果をグラフで比較

Geekbench Core i7-1370P リーク

今回Benchleaks0によってリークされたGeekbench 5をグラフ化してノート版CPU同士比較してみましょう。

Geekbench シングル性能スコア
Intel Core i9-13900HX
2,063
Intel Core i9-12900H
1,962
Intel Core i9-12900HX
1,921
Intel Core i9-13900HK
1,870
Intel Core i9-12950HX
1,861
Intel Core i7-12850HX
1,778
Intel Core i7-13700H
1,768
Intel Core i7-1370P
1,655
Intel Core i7-1280P
1,633
Intel Core i7-1270P
1,630
Intel Core i5-12600HX
1,622
AMD Ryzen 9 6900HX
1,616
Intel Core i9-11980HK
1,616
AMD Ryzen 9 5980HX
1,506
AMD Ryzen 9 5900HX
1,416
Geekbench マルチ性能スコア
Intel Core i9-13900HX
20,164
Intel Core i9-12900HX
15,194
Intel Core i9-12900H
14,542
Intel Core i9-12950HX
13,711
Intel Core i9-13900HK
12,436
Intel Core i7-12850HX
12,041
Intel Core i7-13700H
10,796
Intel Core i7-1370P
10,184
AMD Ryzen 9 6900HX
10,151
Intel Core i7-1280P
9,672
Intel Core i7-1270P
9,542
Intel Core i9-11980HK
9,149
AMD Ryzen 9 5980HX
8,217
Intel Core i5-12600HX
8,036
AMD Ryzen 9 5900HX
7,630

Core i7-1370Pはコア数を増量させた恩恵もありマルチ性能が5~7%向上しました。ただ全体的にシングル性能が新旧比較で大きく変わらない点は少し残念に思います。

ノート版Raptor Lakeは早くても2023年Q1頃になると予想されておりCES2023で詳細を発表予定とのことです。製品版をどこまで仕上げてくるかベンチマークが今から楽しみ。

GeForce RTX 4000シリーズおよびIntel Arkシリーズと組み合わせた最強のゲーミングノートPCが発売されることを期待しています。