GeForce GTX 1660 Superの性能比較/ライバルコスパ対決

NVIDIA

GTX1660Superのゲーミング性能 ライバル不在の高コスパグラボ

高コスパグラボとして名高いGeForce GTX 1660 Superは2022年の今でも最新ゲームを快適に遊べるのでしょうか。気になるレイトレーシング性能も合わせて見ていきます。

また同じようなパフォーマンスを持っている次世代GeForce RTX 3050との性能比較やコスパ、用途に応じてどういったグラボを選べばいいのか調査しました。

RTXシリーズはゲーム以外の用途でも使用できる高機能さがウリですが、GTX 1600シリーズはゲームに特化した低価格帯を求める声に応えるべく作られています。

GTX1660Superの特徴

✅ 価格の割にゲーミング性能が高い
✅ レイトレーシングに対応
AMD FSRに対応
❌ NVIDIA DLSSに非対応

基本スペック

NVIDIA GeForce GTX 1660 Super
GALAKURO GAMING GG-GTX1660SP
※画像は玄人志向です
CUDAコア数 1408
メモリ GDDR6 6GB
メモリバス 192 bit
メモリクロック 14 Gbps
解像度 8K (7680 x 4320)
消費電力 125W
サポート G-SYNC, Ray-Tracing, AMD FSR
価格 26,800円(税込)
※2022年11月12日の価格.com

GeForce GTX 1660 Superは2019年10月に発売された少し古めのミドルレンジ向けグラボです。GTX1060と比較して約1.5倍の性能を保有していることから乗り換え先として選ぶユーザーもいます。

旧式GTXシリーズの中で1060/1070/1080/1660はレイトレーシング機能が開放されており、ゲームをより美しくする最先端技術を体験することもできます。

ただしRTコアが搭載されていないためレイトレを満足できるほど動かせる性能はありません。あくまでも新技術とはどんなものか経験しておく程度に留めておくのが無難です。

最新ゲームの要求スペック

高コスパグラボとして君臨してきたGTX 1660 Superですが、3年経過した今でも最新ゲームを快適に動かせるだけのパワーを持っているのでしょうか。

2019~2022年に発売された人気ゲームからメーカーが指定する要求スペックを分かりやすくグラフ化しました。数値を超えていればフルHD高画質@60FPS動作可能になります。

アイコンによる確認方法

 緑色 推奨スペックを満たして快適に遊べます。Let's Go!
 黄色 グラフィック設定を少し落とせば十分にプレイできます。
 赤色 スペックが圧倒的に足りません。最低画質でプレイしましょう。

ゲーム名 推奨スペック(GPU)を数値化
サイバーパンク2077 ウルトラ4K+RT
17,552
サイバーパンク2077 ウルトラ2K+RT
13,776
黒い砂漠 ウルトラモード
8,969
サイバーパンク2077 フルHD+RT
7,504
スターオーシャン 6 THE DIVINE FORCE
7,504
ジャッジアイズ:死神の遺言Remastered
7,504
メイドインアビス 闇を目指した連星
7,091
ファイナルファンタジー7リメイク インターグレード
7,091
サイバーパンク2077 フルHD
6,108
仁王2 Complete Edition
6,108
GeForce GTX 1660 Super
6,085
黒い砂漠 リマスターモード
6,046
バイオハザード ヴィレッジ
6,046
Forza Horizon 5
6,046
Hitman 3
6,046
エルデンリング
5,794
Victoria 3
5,455
EA SPORTS FIFA 23
5,455
Marvel’s Spider-Man Remastered
4,178
God of War
4,178
アンチャーテッド トレジャーハンターコレクション
4,178
Call of Duty: Modern Warfare II
4,178
デス・ストランディング
4,178
モンスターハンター:ライズ
4,178
モンスターハンター:ワールド
4,178
トライアングルストラテジー
4,178
ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトルR
4,178
ドラゴンクエスト10 目覚めし五つの種族 オフライン
3,779
エーペックス レジェンズ
3,642
黒い砂漠
3,642
ファイナルファンタジー14 暁月のフィナーレ
3,642
Microsoft Flight Simulator
3,642
ドラゴンボール ザ ブレイカーズ
2,824
ディズニー ドリームライトバレー
2,286
NBA 2K23
2,286
ペルソナ5ザ・ロイヤル
1,677
Factorio
1,271
RimWorld
130
Among Us
87

2Kや4Kのような高解像度になるとパフォーマンス不足を実感しますが、フルHDであればエルデンリングやサイバーパンク2077など重量級ゲームを高画質@60FPSで動作させることが可能です。

また、推奨スペックを満たしていないのに快適動作マークがついているゲームはAMD FSR Qualityで60FPSを達成したことを確認しています。推奨スペックはあくまでも参考値ですね。

やや古めのミドルレンジ向けグラフィックボードですが最新ゲームを問題なく遊べることが分かりホっとしました。GTX 1660 Superはまだまだ前線で使っていける性能を持っています。

■レイトレーシング本当に使える?
そして気になるレイトレーシング性能について。推奨スペックを2割ほど上回る余裕があれば意外と遊べます。ただしサイバーパンク2077のような重量級ゲームでは実用的ではありません。

サイバーパンク2077でレイトレON

GeForce GTX 1660 Superユーザーによるサイバーパンク2077負荷テスト動画です。レイトレOFF/ONおよびAMD FSRの設定の違いによるフレームレートを確認できます。

レイトレをONにしても設定次第ではそれなりに遊べますが、RTのためにグラフィック品質を妥協するぐらいならOFFにしたほうが圧倒的に快適です。

■動画を見る暇がない人向けの早見表
サイバーパンク2077 フレームレート
1080p High + FSR Ultra Quality 65 FPS
1080p High + FSR Ultra Quality + RT(反射) 20 FPS
1080p High + FSR Ultra Quality + RT(反射/シャドウ/サイコ) 10 FPS
1080p High + FSR Ultra Performance + RT(反射/シャドウ/サイコ) 32 FPS

序盤は62~73FPSの快適なゲーミング性能を披露してくれましたが、レイトレをONにした途端に20FPS前後まで下がってしまい動画上でも重さをハッキリと体感できます。

さらにレイトレーシングの設定をシャドウやサイコモードなど最大にした場合は10FPS以下まで落ち込み、とてもゲームができる状態ではありません。圧倒的な性能不足です。

回避策としてAMD FSRをUltra Performanceに設定するとレイトレMAX時でも30+FPSのゲームプレイが可能です。RTがどのようなものか経験したら切っておくのが無難かもしれません。

ライバルとコスパ比較

最も近いライバルグラフィックボードをいくつか選んでベンチマーク&コスパ比較してみます。最近発売されたばかりの期待の新星Intel Ark A380も記載。

※価格は2022年11月12日時点

グラフィックボード 価格.com 3DMark TimeSpy Graphics (DX12)
Radeon RX 6600 32,800円
8,137
GeForce RTX 2060 35,979円
7,605
GeForce RTX 3050 31,980円
6,204
GeForce GTX 1660 Super 26,800円
6,085
Intel Arc A380 29,680円
5,170
Radeon RX 6500 XT 17,800円
4,993
GeForce GTX 1060 取扱い終了
4,215
GeForce GTX 1650 19,800円
3,551
Radeon RX 6400 16,980円
3,545

【RTX 3050と比較】
GTX 1660 SuperとRTX 3050はベンチマークによって勝ったり負けたりを繰り返しており、実際のゲームでもだいたい同じフレームレートが表示されるため差はほとんどありません。

RTX 3050はRTコアを搭載していることが大きな違いですが廉価版ゆえにレイトレーシングの性能不足に陥ることも。ゲーム用途ならGTX 1660 Superを選べば5200円浮かせることができます。

【Intel Arc A380と比較】
Intelドライバーの出来がまだ不十分で、ゲームを動かしてみるとベンチマークスコアほどの性能がでないことがよくあります。あと単純に価格が高いですね。

GTX 1660 Super総評

やや古めのグラボながらも最新ゲームを問題なく遊べる性能を持っており、レイトレに興味がないユーザーにとってGTX 1660 Superはピッタリな選択だと思います。

同価格帯では他に戦える相手がおらず3万円未満のベストグラボと言っても過言ではありませんが、2024~2025年頃には重量級ゲームの性能不足に悩まされるかもしれません。

もし3万円以上出すことに抵抗がないならばRadeon RX 6600もおすすめです。費用対効果が高くレイトレーシングを使用した状態で高設定のサイバーパンク2077を動かせるパワーがあります。