多機能エミュレータ「Snes9x 1.60」の設定講座
Snes9xは扱いやすいことが特徴で標準設定のままでも遊ぶことができます。再現性では究極エミュレータ「bsnes」が飛びぬけておりSnes9xはお世辞にも性能が良いとは言えなくなりました。
また要求スペックが高くないため古いPCでも豪快に動作させることができます。Snes9xは派生エミュレータも多く出現しており知名度が抜群に高いSFCエミュレータです。
Snes9xのレビュー
公式スクリーンショット | |
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評価 | 4/5 |
機能面 | ステートセーブ、チート、ネットプレイ |
コスト | フリーソフト |
日本語 | 対応 ※日本語化パッチ使用 |
BIOS | 不要 |
プラグイン | 不要 |
Snes9x公式 | ![]() ![]() |
Snes9xは2000年以前から開発が続いており互換性が高く使い勝手が良いことで有名です。またZSNESとどちらが優秀か議論が日々行われていたのを覚えています。
オープンソースで開発されているため数多くの派生型SFCエミュレータが出現してユニークな機能が盛り込まれることもあります。当時は国産のSNEShoutが好んで使われていました。
再現性抜群のライバル出現、しかし
2007年頃に新しいライバルエミュレータの「bsnes」が出現して流れが徐々に変わります。Snes9xとZSNESは機能性に特化したSFCエミュレータでしたが、bsnesはSFC実機を100%再現することを目標に開発されており多くのレトロゲームファンは歓喜に満ち溢れます。
しかしながら高い再現性を実現するために必要スペックがCPU 2GHzと分かり、当時は1GHzが精一杯な時代でしたのでユーザーをそれほど移行しませんでした。※PCスペックが解決した現在ではbsnes一択になりました。
強みはネットプレイ
現段階の再現性では勝負にならないSnes9xですが、bsnes作者の協力によってグラフィックやサウンドの品質が徐々に向上してきています。
2007年で開発が終了したZSNESとは違いSnes9xは開発が継続しており更なる機能を搭載すべくこれからも進化していくことでしょう。
Snes9xとソフト入手方法
インストール方法
1) 公式サイトからSnes9x 1.60をダウンロードします。Windows/Linux/Mac版をOSに合わせて選びましょう。Snes9x GitHub 2019-04-24 ※外部リンク
2) SFCゲームソフトの準備
実店舗でもなかなか見かけなくなってきたSFCソフトはネットショップで購入できます。
手元にゲームソフトがないなら自宅から購入できます | |
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エミュレータで遊ぶためのSFCソフトを入手 |
起動方法
Snes9xをダウンロードしてお好みのフォルダに解凍したら「snes9x-x64.exe」を探してダブルクリックしましょう。
起動時に上記のエラーが表示された場合はDirectXランタイムをインストールする必要があります。
DirectX エンド ユーザー ランタイム Web インストーラ
Snes9x 1.60 日本語化パッチ
扱いやすいことが特徴的なSnes9xですが日本語化したほうがもちろん設定項目で迷うことがなくなります。日本語化パッチといえばねこかぶさん。Snes9x最新版の1.60日本語化パッチが公開されています。
ファイルをダウンロードしたらSnes9xと同じフォルダへパッチファイルを移動してダブルクリックしましょう。続いて設定項目へ移ります。
初心者向け設定講座
Snes9xは難しい設定項目がないため基本的に何も設定しなくても遊ぶことができます。さらに高解像度にしたりフィルターをかけるなど快適にプレイしたい人だけ以下の設定をしましょう。
ウィンドウサイズ
ウィンドウサイズを調整することで大きな画面で遊ぶことができます(フルスクリーンの場合は不要)。内部解像度は変わらないためグラフィック品質は向上しません。
ウィンドウの調整が終わったら「ビデオ」から「画面の設定」を選択して詳細項目へ移ります。
画面の設定
基本的にはSnes9x標準設定のままで問題ありません。難しい設定もあるためよくわからない場合はそのままにしておきましょう。
出力方法(描画)
出力方法からDirectDraw、Direct3D、OpenGLを好みで選ぶことができます。どのように描画するか設定しますが基本はDirect3Dで問題ありません。
Direct3D(DirectDraw)とOpenGLの違い | |
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DirectDraw | 古い描画方式の一つで現在ではDirect3Dに統合されており基本的に使用しません。DirectX 9.0に対応していないPCを使用するならば選択しましょう。処理速度遅め。 |
Direct3D Snes9x推奨 |
Windowsのゲームに特化した描画のひとつで正確性よりもリアルタイムで描画する高速性を重視しています。そのため荒い表現にはなりますがゲームに適しており安定しているため一般的にはこちらを使用します。GeForceに最適化。 |
OpenGL | 様々なOSに対応しており主にビジネス用に使用される描画方法になります。そのため3Dモデリングなど正確に描画することが可能で静止画を得意としています。ゲームのようにリアルタイムで高速な描画が必要とされる場面では正確な計算ができないことも。 |
高解像(アップスケーリング)
ここでは内部解像度を指定できます。
「高解像」では少し分かりにくいかもしれませんがアップスケーリングのことで映像を元の大きさよりも多い画素数に変換する技術です。SFCエミュレータはそこまで重くないためhq4xもしくは6xBRZを推奨します。
ビデオ設定はここで一旦終わります。続いて一つ左のサウンド設定へ。
サウンドの設定
特に高音質にする設定もないためSnes9x標準設定のまま利用することが推奨されています。音がでなかったりXAudio2に対応していないPCならドライバーをWaveOutにしましょう。
サウンドの調整が終わったら入力へ移ります。
入力の設定
ここではゲームコントローラーの設定ができます。XInputに対応しているため普通のUSBゲームパッドでも構いませんし、SFCエミュレータに特化したスーパーファミコン風USBゲームパッドも使い勝手がよくてオススメです。
ネットプレイの方法
Snes9xでネットプレイするには誰かがホストになる必要があります。実機で例えるなら誰の家で集まって遊ぶかということです。
PCスペックが高くネット回線が安定している人がホスト(サーバー)になるといいでしょう。
サーバーになる方法(上級者向け)
最初にサーバーになる方法を解説します。メニューの「ネットプレイ」から「オプション」を選択します。
ポート設定にあるソケットポート番号を開放する必要があるためルーターやセキュリティソフトで設定を行いましょう。上記画像の例を挙げると「6096」になります。
ルーターについては家庭で使用しているメーカーが違うため各自で取扱説明書を読んでください。セキュリティソフトはWindows Defenderと仮定して進めていきます。これ一つで記事を書けるほど解説するところが多いので他ブログを参考に。
Windows 10 – ファイアウォールの特定ポート番号の通信を許可する方法
サーバーに接続する方法(中級者向け)
サーバーに接続する方法は簡単で、上記のサーバー設定を行ったユーザーからIPを教えてもらってください。自分のIPはツールによって調べることもできますがcman.jpを利用してもいいと思います。
Snes9xだけでは連絡を取り合う方法がないため、各自の設定を合わせるために別途チャットツールが必要になります。
もしネットプレイをする気が無いならば最強の再現性と互換性を実現したbsnesを選んだ方がいいと思います。
推奨PCスペック
Snes9xはある程度の再現性に留めて機能面を重視したエミュレータになっておりbsnesほどのスペックは必要ありません。
対応OS | ![]() ![]() ![]() |
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推奨CPU | 1GHz以上 |
推奨GPU | 内蔵GPU(オンボード)で問題なし |
メモリ | 256MB以上 |